話を聞いてくれない受講者をなくす方法

「話を聞いてくれない受講者」がいるのは大学だからじゃないでしょうか? と言われそうですが、企業や行政の研修でもよくある話なのです。

毎年この9月末は大学での集中講義を担当しています。その内容はまた別の機会に譲るとして、定番メニューに「貿易ゲーム」があります。集中講義では、この体験型のゲームと振り返りをあわせて3時間ほど費やします。今回はパートナーの先生がゲーム後に70分ほどかけて解説(ゲームに隠されていた仕掛けや意味、その背景など)をされたのですが、全員がほぼずっと真剣にそれを聞いていました。もちろん寝ている学生ゼロです。

午後のゆったりした時間にもかかわらず、学生が耳を傾けられる秘密は順番にあります。

私たちには思い込みがあるかもしれません。「授業や研修は理論から入る」という思い込みです。

今回に当てはめると、「はじめから世界経済の動きや貿易について講義する」ということになります。すでに多くの方がお気づきのように、そうすると、ちゃんと聞いてくれるのは最初から興味を持っていた一部の受講生のみだったりします。熱く語っても、丁寧にお話しても、あまり効果がなかったりします。

そんな状況に陥らせないようにするために、私たちは「体験・経験から入る」デザインを知っておくと便利かもしれません。

今回は、実際にゲームを体験した後、その体験をもったまま当事者の視点から講義を聴くことができていた。ということです。他にも、過去の経験や知識をその場に出せるような機会をつくることも可能です。参加者主体の研修手法のエキスパートであるBob Pike氏も「Experience(経験)→ Awareness(気づき)→ Theory(理論)」の研修デザインを提唱しています。

難しい話を聞かせる前に、そこにつながる経験を引き出す、体験する機会を作れないかを考えてみませんか?

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